-Forest Times Special Feature- THE 11th ISSUE of 2022
~男子にガチガチのルールはいりません~
著者:有江 加枝子(ひまわりサービス・有限会社プロシード)
私がかたづけの楽しさに気づいたのは、一人暮らしを始めた20代後半です。部屋に遊びにきた友人が「この部屋なんかスッキリしてて落ち着く。居心地がいいね」の言葉が胸にズキュンとささりました。
結婚してこどもができるまでの家づくりはとにかくモノが少ないことをめざしていました。けれど男子二人の母になり、かたづけてもかたづけてもオモチャ散らばるやーん。理想とは真逆の日々が始まりました。オモチャはお店のオマケや食玩などどんどん溜まっていきます。つかわなくなっても子どもたちは「どれもだいじ!」と手放しません。
どうやったら、子どもたちがモノとちゃんと区切りをつけられるかな。そんな時に思いついたのが『サンキューポイポイデー』でした。
ルールは簡単です。子ども達の誕生日やクリスマスと言った記念日の前の日に「明日は新しいオモチャが来るね。けどオモチャ入れいっぱいやんね。今からオモチャ20個に『ありがとう』って言いながらさよならして、新しいオモチャを入れるとこ作ろー」と声をかけて箱を用意します。(ゴミ袋は気分がさがるので)。兄弟は競い合うようにオモチャを選んでいきました。
まだ使えるオモチャはリサイクルショップに一緒に持って行き、代金はおこづかいとして渡します。子ども達にとっては思い入れのあるオモチャたち。手放すタイミングと方法が大切なのかなと思います。
兄弟が自分の部屋を持ったのは兄が小学校六年、弟が小学校三年の時でした。私的にはまだリビング学習でいいかもな。と思っていましたが、母の一言で気持ちが固まりました。「小さくてもいいから自分が自由にできるスペースをつくってあげた方がいいよ。ものの管理を自分でできるって自信になるのよ」。またまた胸にズキュンです。
リビングに机があると勉強に目が行き届く反面、散らかっているとつい「片付けたら」と言ってしまいます。子どもたちが自分の部屋を持ったら一切口だししない。とまではできないので、自分で自分のモノが管理しやすいように、最初のしくみづくりだけ私がすることにしました。
めんどくさがり屋の兄の部屋は、思い切ってクローゼットのドアを外しました。洋服はできるだけハンガーにかけて洗濯したものをそのまま右にかけるだけ。よく着る服が右にあるので次着る時に取り出しやすくなります。あれどこー?と探しまわることもほとんどなくなりました。
こだわり屋の弟の部屋には可動式のスチールワゴンを買いました。野球道具や勉強道具などを自分なりにディスプレイ感覚で並べています。スチールワゴンは役目が済んだ時も他のものに使えたり、バラせたりするのがいいな。と思っています。
子どもが小さい頃は私が主体になって家中をかたづけたい。と思っていましたが、子どもの年齢によって家のかたづけのルールもかわってきます。私がこだわれるのは今のところリビングだけですが、いま家族みんなが居心地よく暮らせているかな。を考えながら家づくりをすることが大切だと思います。
有江加枝子(ひまわりサービス・整理収納アドバイザー)
神戸市在住。マンションで家族4人暮らし。
高2と中2男子の母。整理収納アドバイザー1級。
神戸市中央区のひまわりサービスで家事サービスと整理収納サービスを担当しています。
「片付けることが楽しくなる」をモットーに整理収納サービスを提供しています。片付けに悩みを抱えておられるお母さん、どうかお気軽にご相談ください。